古くから桜は日本を象徴する花であり、春の到来と共に開花する。開花した桜は美しく、その美しさ故に散って行く儚さや潔さも、皆に愛される所でもある。この春を告げる桜を観賞しようと、花見が毎年全国各地で楽しまれている。日本古来の風習である。美しい桜を見ながら飲む花見酒は、格別なものである。

古代ギリシャのお酒の神、ディオニュソス。彼にも是非この花見を楽しんでもらいたく演じてみる。ビールを片手に、桜を楽しみ、せっかくなので彼の彫刻像としてのポージングも披露してもらう。桜とお酒の神ディオニュソスとの異色のコラボレーション。春の自然現象と異国の神。共に生きる事を考える。時空を超えた風景となった。

2018年4月/ディオニュソスの春