山形県上山市内山集落。ここは現在では廃村となっており、名前の通り、集落の入り口までは長い山道を進み山の内に入る事となる。入り口には立ち入り禁止の看板が設置され、その奥にはかつて道であったであろう場が自然にのみ込まれたかたちで存在している。草木を分け入ってさらに奥へ進むと、複数の家であった建物が崩れ落ち、ここもまた自然に家ごとのみ込まれていた。道なき道の途中には、3.0t と表示さされた標識がいくつも残されていて、それなりの大きな道だったことを物語っていた。くしくも東日本大震災から6年、福島県双葉町の自然に呑み込まれた町の映像をネットで観た直後だったことから、過程は違えど自分の身の回りに様々な問題を想起させる場がある事に驚いた。震災と同じく、世間では2020年開催予定の東京オリンピックについての様々な話題と問題も常に報じられていた。山形に住んでいる僕にとっては正直オリンピックといってもほぼほぼ実感はなく、隣の宮城県に行った際に、競技開催予定地の看板を見て初めて少し実感を持った位だ。実感がないだけで実際には様々な問題が、身近にある事象や場を通して感じられた僕は、この山という境界線上のエアポケットとなった向こう側で、古代彫刻像のポージング撮影を試みた。古代オリンピックは神に捧げる祭典であり、オリュンポス12神は人間と同じ肉体を持っている。この自然に帰化されていく場においてもう一度人間美とは何かを考えてみたいと思った。ポージングには、ゼウス・アテーナー・アポローン・アプロディーテー・ポセイドーンを選び、虫除けスプレー、美しい熊除けの鈴、ロケット花火、鉄パイプを装備し、山へと入っていった。

Video

year: 2017

material: HD video, photo, paper, bell,fireworks

time: 14:18min

model: Hideki Ozuchi

camera: Takuro Goto

support: Rena Kudo

translation: Sakura Koretune

Photographing and landscape #2

 

​撮影と風景 #2

HD video, photo, paper, bell, fireworks / 2017

© Hideki Ozuchi